昨日LuxembourgからドイツのWadern (Dagstuhl)に着いた。バス、シャトル、電車、タクシーと乗り継いでの長旅だった。乗り換えるたんびに次はうまくいくだろうと心配になった。ともかくここはドイツの片田舎。ただしこのDagstuhl Hofというホテルは家庭的で、しかも部屋がきれいで広い。昨晩食べたラムステーキの量が多すぎて胃にもたれている。
汗をかく東京と違って、ここはもう秋。長袖シャツだけでは寒い。部屋の暖房もあまり効かない。
朝6:00。まだ外は暗いけれど教会の鐘の音が雨音に混じって聞こえてきた。ああ、こうやって人々の心の中にはいりこみ、日々の生活を通してプロパガンダしてるんだ、と思う。日本で言えば寺の鐘つきのようなものだろう。音というのは染みいってくる。ここに教会がある。あなたのことを考えている。救いを求めるなら私のところにきなさい・・みたいな音に聞こえる。
こうしてネットに書いているのは方向は違うけど似たようなことかもしれない。奈落に落ちてしまいそうな人間の心に、一方では鐘の音で光をあててくれ、こちらでは安全ネットで救ってくれている。そんな感じがする。何十人から何百人の人が読みに来てくれていると思うと、それが網の目となって僕の落下を防いでくれているような気がする。だからこうして書いてしまうのだろう。
人間というのは孤独の狼になりきるのは難しい。よほどの強靱な精神か、異常な精神がなければできないことだろう。