イランの旅行から戻った。一週間、ペルセポリスなどを見て回った。日程のなかには、去年の選挙に関する騒乱で死亡したNedaさんの命日も含まれていたので、ちょっと騒ぎになるかと思っていたが、特に騒ぎもなかった。
今回の目的はアケメネス朝ペルシャの遺跡、ペルセポリスなどを見ること。イスラム美術や建築については二の次だったがそれもそれなりに良かった。しかしペルセポリスには完動。別に保存状態がいいわけではないけれど、崩壊した遺跡だからこその魅力があった。ともかく感動のひとこと。
しかしイスラムの宗教革命以後、人々は強い政治的圧迫を感じているようだ。チャドルやスカーフやマントの着用もそうだし、禁酒もそう。もちろん陰では若者のパーティなどもやられているけれど、おおっぴらにはできない。お酒も手にはいらない訳ではないが、表だってはもちろん禁酒。右の極端から左の極端に移行した国。
ただ、イスラエルやアメリカに対する強硬な姿勢についてはそれなりに評価していいだろう。こういう国がなければ世界中がユダヤとアメリカに染め抜かれてしまう。その点では応援したい気持ちである。
町中を部歩いていて危険を感じることはなかった。人々は穏和で人なつこく、普通だったら声をかけてくるのは悪意をもった奴が多いのに、一晩で4人から声をかけられ、その中には女子高校生も含まれていて、皆、一様に会話を楽しんでいた。日本人が珍しいからかもしれない。
人々はよい。しかし政治はよくない。まあ世界中にこうしたケースはあふれてはいるが。
ともかく、帰国のため、ドバイ行きの飛行機に入った途端、スカーフを脱ぐ女性が多発したことは印象的だった。どんな形でも厳しすぎる規制は良くない。