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もじゃりんの日記

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2010年05月18日
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マイケルムーアのBowling for Columbine

カテゴリ:カテゴリ未分類
The Big Oneとのボックスセットで買ったもの。
こちらでは、高校生2人による銃乱射事件を主にとりあげて、その背景をえぐる形になっているが、一つの仮説として、同じくらい銃が普及しているのに犯罪の少ないカナダ(自宅の玄関に鍵を掛けない人が多いという嘘のようなエピソードにはびっくりしたが)との対比によって、アメリカ人は恐怖にあおられていて、それで銃器を実際に使用してしまうから(銃犯罪だけでなく)銃による事件が多いのだ、というものがあり、もう一つの仮説として、アメリカでは銃も弾丸も容易に入手できてしまうからなのだ、というものが出されている。
話としては前者の方が面白い。政府や企業によるプロパガンダ(これはアメリカ政府の常套手段であり、そうした政府は企業の利潤追求を擁護している)に乗せられて、アメリカ人は常に「敵」を意識するようになっていて、だから「敵」とみると銃を発射してしまう、というわけだ。これはどちらかというと社会学的な考察であり、深みのある話なのだけど、いかんせん絵になりにくい。せいぜいが、アメリカが他国で引き起こしてきた戦争やテロの背景に、そうしたメンタリティがあるのだ、ということを映像の重ね打ちによってたたみかけることしかできにくい。
かたや、銃も弾丸も、という話、実際にK Martでの弾丸販売の取りやめを訴える行為にでた場面、NRAの会長であるチャールトン・ヘストンを自宅に訪問する場面など、「絵」にしやすい。
たぶん、銃による事件や犯罪がアメリカで多発している背景には両方が関係していると思われるのだが、カナダでの圧倒的銃殺人の少なさが事実とすれば、後者の話は説得力に欠ける。別に銃はもっていても、気持ち的に使わないからいいんだ、ということだ。まあ、「敵」に対する恐怖心や不安感にかられているところに銃や弾丸が自由に買えてしまうという状況が、現在のアメリカの問題だ、とまとめることはできるだろう。
しかし、そのあたりの論理構成が薄弱だ。やはりMichaelはジャーナリスティックな人間なのだろう。途中で彼がインタビューしていたジャーナリストが言っていた「銃声がすればそっちにカメラをもってゆく」(正確には記憶していないが)という発言は、実はMichaelの姿勢をも表しているのだ。





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Last updated  2010年05月18日 18時45分14秒
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