Cocteauの美女と野獣を見ている。野獣は魔法で何でも出来る。食事の準備もベッドメイキングも魔法でやってしまっているのだろう。それが女を必要としていたというのは、それだけは自分の魔法で作れなかったから。自由意志をもつ別の存在を作ることはできなかった。その能力の限界を自覚しているから女をよこすように父親に言ったのだ。まこと、自由意志とは他人の思うがままにはならず、そこが人生を豊かにする。

他方、自由意志を徹底的に押さえ込んだ北朝鮮などなどの軍隊の行進。自由意志のある人間だからこそ、ああまでしなければコントロールできない。しかし統治者にこの野獣なみの自覚があるなら、世の中はもっと平和になるだろう。他人の自由意志に対する敬意の念が必要なのだと思う。