Mrs. Erlynneはアメリカでは男漁りの常習犯でホテル代を踏み倒すような女だったのに、それがAmarfiに来てから人が変わってしまったようにMegの善良な母親を演じるようになってしまうのは何故なのか、分からない。それとも、自分の節を曲げない性格のためにアメリカでは単に誤解されまくっていて、本当は善人だった、ということなのか。それなら何故Windermereに沢山カネをせびっていたのか、それも分からない。そもそも、MegがAmarfiにいることを船の中の雑誌を読んで知ったにせよ、それが自分の娘だなんて、どうやって知ったのか、それが理解に苦しむ。名前がMegだったから?それだけで?原作は19世紀のイギリスが舞台だったということで、人が錯綜しながらも狭い社交界という世界でなら起きる可能性もある偶然だろうけど、アメリカからイタリアに舞台が飛んで、そこで娘に会うなんて。おしまいの良き母親イメージの部分だけみれば、良い映画、ということにもなるのだろうけれど。いや、実はa good womanだというMegの思いが誤解だったとしたら、それは面白い話になる。しかし、あの最後のあたりの出演者の演技ではそうは読めない。Wildeの原作がどうなっていたのか気になる。