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もじゃりんの日記
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加藤秀俊さんが書いている「日本の食事文化のなかでは、箸はあくまでも個人に所属する。外食のときとか、お客にたいしては、割箸を使うのがふつうだけれど、家庭では、それぞれの人間がじぶんの箸をもっている。いかにしたしい家族どうしであっても、他人の箸を使う、ということは、まず、ない。いわば、箸は、その所有者の精神の延長物とでもいうべき性質のものであって、大げさにいうと、神聖侵すべからざるものなのである。」
しかし、少なくとも最近ではそうでなくなっている面がある。マイ箸というものがある一方で、塗り箸を箸立てにまとめていれておき、適当にとって使うという家庭が結構多いことが今回の調査で確認できた。 そもそも東京あたりの生活では、死者の出棺に際して茶碗を割ったり、その前に立飯をしたりすることも無くなっている。これを文化的根無し草と呼ぶことは好きでない。文化は時代によって変動するもので、それはそれでいい。現代の箸の意味づけは現代において考えるべきで、そこに歴史を持ち込むことは史書としては適切であっても、生活学としては適切ではない。 │<< 前へ │次へ >> │一覧│ コメントを書く│ 一番上に戻る│ |